ヘニーヒューズを考えていたら、ヴィクトワールピサに辿り着く


このツイートをしたあとに2勝目を挙げたマニクールとプロミストリープも、ミスプロ+ボールドルーラーのクロス持っています。

今回は、なぜミスタープロスペクターが効果的なのかについて、僕なりに考えをまとめてみました。



ヘニーヒューズにミスタープロスペクターを合わせると、ヘニーヒューズの母父メドウレイクとミスタープロスペクターの間に、以下のような脈絡が発生します。


1,レイズアネイティヴのクロス

2,ブルーグレイル≒ノーサードチャンス≒ミスドッグウッドのニアリークロス

3,ノットアフレイドとゴールドディガーにおける、「カウントフリートを経由するザテトラークのクロス持ち」同士の共鳴



  ┌牡
 ┌牡└ノットアフレイド(ザトラーク血脈)
┌牡
│└牝
│ └ブルーグレイル(≒ノーサードチャンス≒ミスドッグウッド)

メドウレイク

│┌レイズアネイティヴ
└牝
 └牝
  └ノーサードチャンス(ブルーグレイル≒ミスドッグウッド)


┌レイズアネイティヴ

ミスタープロスペクター

└ゴールドディガー(ザテトラーク血脈)
 └牝
  └ミスドッグウッド(≒ブルーグレイル≒ノーサードチャンス)


ニアリークロスとまではいかないものの、両者はそれなりに様々な要素が脈絡する間柄になっています。
このうちレイズアネイティヴと、ブルーグレイル≒ノーサードチャンス≒ミスドッグウッドは、単純なクロス(ニアリークロス)なので説明は省略しますが、ノットアフレイドとゴールドディガー間の脈絡についてはややこしいことなので、もう少し詳しく解説しますね。



メドウレイクが持つノットアフレイドという血は、ザテトラーク5×4というクロスを持っています。
このザテトラークはスピードに優れた血なので、現代の競馬においても重要な存在です。

このノットアフレイドと同じ構成をしているのが、ミスタープロスペクターの母であるゴールドディガー。
この血もザテトラーク5×6を持っているのです。

つまりノットアフレイドにゴールドディガーを合わせると、両者のスピード源が強烈に刺激されるんですね。
しかも、どっちも父のカウントフリートを経由してザテトラークをクロスする、という点まで共通します。


ヘニーヒューズ×ミスタープロスペクターが成功するのは、前述の通りメドウレイク×ミスタープロスペクターにおける、、レイズアネイティヴのクロスやブルーグレイル≒ノーサードチャンス≒ミスドッグウッドなど、様々な脈絡が根拠です。
しかしスピードを支えるという意味では、特にノットアフレイドとゴールドディガー間でのザテトラークの刺激が、非常に重要なポイントになっているのだろうと思う今日この頃です。



さてヘニーヒューズの考察についてはこれで終了ですが、ここまで書いていて、1頭、同じ理屈で成功している種牡馬に気づきました。
ミスタープロスペクター(ゴールドディガー)を持つヴィクトワールピサです。
実はヴィクトワールピサは、母方にノットアフレイドを持つ産駒がよく活躍しています。

コウソクストレート(ファルコンS勝ち)
ミッシングリンク(TCK女王盃勝ち)
アウトライアーズ(スプリングS2着)
パールコード(秋華賞2着)
アジュールローズ(プリンシパルS勝ち)

このように、様々な活躍馬をノットアフレイドが支えています。
これもおそらくゴールドディガー×ノットアフレイドによる恩恵でしょう。


ちなみにノットアフレイドは、プリンスジョンのお母さんとして有名。
主にリヴァーマン、コジーン、フレンチデピュティなどが持っていますので覚えておきましょう。


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ディープとブラックタイドの違いを考える

ドナテッロをクロスしたディープインパクト産駒は、多くの活躍馬を出しているPOGの成功パターンです。
日本ダービーの優勝馬である、マカヒキ、キズナ、ディープブリランテはみなこのクロスを持っており、特に牡馬にとっては重要な仕掛けと言えます。


ではディープの全兄ブラックタイドの場合はどうなのかというと、ドナテッロをクロスした産駒に目立った活躍馬はいません。
POG期間に結果を残しているのは、ホープフルS2着のコメートくらいです。

ただし、ブラックタイドがPOG期間に送り出した牡馬の重賞勝ち馬4頭を見ると、キタサンブラック以外の3頭(マイネルフロスト、タガノエスプレッソ、テイエムイナズマ)が、「ドナテッロ≒ブードワール」のニアリークロスを持っているんですよね。
ちなみに牝馬の重賞馬ライジングリーズンも持ってます。

ブードワールと言ってもピンと来る方は少ないかもしれませんね。
グロースターク&ヒズマジェスティ兄弟の3代母、ユアホスト&ユアホステス兄妹の母として、血統表で良く見かけます。


このことから、増幅するやり方は違えど、ブラックタイドもドナテッロの増幅がちゃんと成功パターンになっていることがわかります。

ブログ用成績データ



何故、ディープの場合はドナテッロの直接クロスが良くて、ブラックタイドはブードワールとのニアリークロスが良いのでしょうか?


ドナテッロと、ブードワール一族(グロースターク&ヒズマジェスティ兄弟や、ユアホスト&ユアホステス兄妹)はどちらもスタミナに優れた血です。
しかし両者が伝えるスタミナは、厳密に言うとちょっと違います。

ドナテッロは長距離を走るような心肺機能を向上させるタイプ。
生粋のスタミナという感じです。

一方ブードワール一族は、距離を伸ばす効果というよりは、苦しい場面でへこたれない持久力を支えます。
スタミナというよりは“底力”という言い方が適しているかもしれません。


ディープインパクト産駒の牡馬はアルザオの素軽さが強く出ているぶん、スタミナには少し頼りないところがあります。
そこでドナテッロをクロスすることで、純粋なスタミナを増幅することが大きな効果を生み出します。

ブラックタイドはバークレアの重厚なスタミナを強力に受け継いだタイプ。
なので更にドナテッロのスタミナを伸ばしてしまうと、かえって鈍重に出過ぎてしまうのかもしれません。
そこでブードワールを使ってドナテッロを刺激することで、重苦しくさせすぎず、上手く底力だけを引き出す方法が良いのでしょう。


ちなみにディープインパクト産駒の牡馬で、ドナテッロ≒ブードワールを持つ馬のうち、POG期間のGⅠ優勝馬は5頭います。
皐月賞を勝ったディーマジェスティとアルアイン、NHKマイルCを勝ったミッキーアイル、そして朝日杯FSを勝ったサトノアレスとダノンプレミアムです。
ダービー馬3頭はブードワールの血を持ちません。

やはりこのニアリークロスは、長距離よりはマイル~中距離あたりで効果を発揮しやすい仕掛けなのでしょう。

そうなると、昨年の最優秀2歳馬を獲得したダノンプレミアムはマイル~中距離向き、つまり皐月賞>ダービー向きのタイプと考える事もできるのですが…。
この馬はドナテッロの直接クロスも持っているので、同時にダービーを勝つ資格も有しているのがややこしいところです(笑)



固有の馬についての考察はさておき、とりあえずディープ産駒でダービーを狙うならドナテッロの直接クロス。
ディープ産駒でも朝日杯FS、ホープフルS、皐月賞、NHKマイルC狙いならドナテッロ≒ブードワール。
ブラックタイド産駒の大物狙いでもドナテッロ≒ブードワール。

こんな感じで覚えておきましょう。





ストームキャットを持つ牝馬は、アジャ・コングを狙え

以前、POG指名馬一覧でウィキッドアイズを紹介したとき、以下のような文章を書きました。

オルフェーヴルは“中距離版ダイワメジャー”だと思っています。
ということで、カレンブラックヒルを出したストームキャット持ちに注目してみました。
アメリカ血統が豊富なので、牡馬に出た方が向いてる配合にも見えますが、本馬は牡馬顔負けの馬体重があるのでセーフ。

http://sfreak.blog24.fc2.com/blog-entry-1719.html



先週の札幌2歳Sを勝ったロックディスタウンは、母父ストームキャットの産駒なので、今のところ僕の理論は大丈夫そうですね。
ちなみにロックディスタウンは、サラブレ6月号のPOG企画で紹介しています。


厩舎ニックスの面からも注目してた馬で、正直、僕自身ギリギリまで指名するかどうか迷っていた馬でした。
でも結局スルーしてるところが僕の伝統芸ですね。
しかも身内POGでは指名されちゃってるんですよ・・・(^_^;)



それはさておき、ウィキッドアイズの紹介文の中で、『アメリカ血統が豊富なので、牡馬に出た方が向いてる配合にも見えますが、本馬は牡馬顔負けの馬体重があるのでセーフ』と書きましたが、今回はそれについて補足する記事を書きたいと思います。



一般的にアメリカ血統というのは、(筋肉の質ではなく)筋肉の量に頼ったパワーを武器にする血が多いです。

ストームキャットは母方に軽快な血を抱えているため、米血の中では柔らかさが強い方ですが、それでも似たような構成(ノーザンダンサー+ナスルーラ(ロイヤルチャージャー)+プリンスキロ+メノウ)の仲間であるダンシングブレーヴやアルザオなどと比べれば、ずっと筋量豊富なパワー型と言えます。


個人的には、こういうムキムキのパワーというのは、牝馬よりも牡馬に向いていると思っています。
馬に限らず人間でもそうですが、単純な筋肉量では女性より男性の方が圧倒的に勝ります。

牝馬の場合は量より質。
女性的なしなやかさに鋭さを与え、切れ味に昇華させてくれるようなパワー。
例えば軽量級ボクサーのような機敏でシャープな筋肉を、“サポート”として活かすくらいが丁度良いのです。



そう考えると、ムキムキパワーの米血を補給しているウィキッドアイズは、“牝馬よりも牡馬に向いた”配合ということになります。
にも関わらず、僕がウィキッドアイズを指名したのは、紹介文にも書いたように、『牡馬顔負けの馬体重がある』からです。


仮に石原さとみのような可憐な牝馬なのに、血統表が米血タップリだったとしたら、米血の良さが出てないことを疑ってしまいます。
でも見た目がアジャ・コングだったら、アメリカン・パワーが超強力に活きている感じがしませんか?(アジャさん、ごめんなさい)

アジャさんなら男とも対等以上に張り合うことができるでしょう。
アメリカ血統自慢のパワーが“牡馬並”に伝わっている場合は、“牡馬の配合”として見るべきなんじゃないかと思うわけです。



活躍馬を数多く出す有名な「ディープインパクト×ストームキャット」に関しても、POG期間に重賞を勝った5頭のうち4頭が牡馬なので(キズナ、リアルスティール、ハートレー、ヒラボクディープ)、基本的に牡馬向きのニックスです。

そんな中、牝馬で唯一重賞を勝ったアユサンは、デビュー時の馬体重が494kg。
“牡馬顔負け”のアジャさん馬なのです



オルフェ×ストームキャットを狙ってウィキッドアイズを見つけたとき、最初は「牡馬なら良かったのにな~」と考えました。
しかしPOG本取材時の馬体重が495kgとわかり、上記の理由からアジャ・コングさんタイプなら問題ないだろう思ってますので、指名したという感じです。

ウィキッドアイズが活躍するかどうかはわかりませんが、同じオルフェ×ストームキャット構成の牝馬で、馬体重490kgのロックディスタウンが重賞を勝ったことで、ひとまず狙いは間違ってないのかな~とは思ってます。



今回はストームキャットをメインに書きましたが、同じ米血仲間の『フレンチデピュティ』についても似たような傾向はあるかもしれませんね。
つまりは神取忍さんタイプを狙った方が良いのかな?……ということで、このあたりも今後の研究テーマとして注目しておきたいところです。


皐月賞向きのスタミナ、ダービー向きのスタミナ

ディープインパクト産駒で皐月賞を勝った2頭は、どちらも母方にフラワーボウルを持っています。

・アルアイン
・ディーマジェスティ

フラワーボウルはディープのスタミナ源であるバークレアに共鳴し、心肺機能を大きく増幅させてくれる仕掛けです。


ディープ産駒の牡馬でダービーを勝った3頭にも共通点があります。
それは母方にアリシドン=アクロポリス兄弟を持っているという点です。

・マカヒキ(アリシドン2本)
・キズナ(アクロポリス)
・ディープブリランテ(アリシドン)

アリシドン=アクロポリスもディープのバークレアを増幅し、スタミナ強化に役立つ血です。


皐月賞向きのフラワーボウル、ダービー向きのアリシドン=アクロポリス。
実は構成要素を細かく分解すると、いずれも「ハイペリオン×(ブレニム+クラリシマス)」となっています。

 ┌ Hyperion
┌◯
フラワーボウル
│  ┌ Blenheim
└△┌◯
 └△┌ Clarissimus
  └△

 ┌ Blenheim
┌◯┌ Clarissimus
│└△
アリシドン=アクロポリス
│┌ Hyperion
└△

根本的な部分では仲間同士なのです。


では構成要素が同じなのに、なぜ皐月賞向きとダービー向きに分かれるのか。
それは僕もよくわかりません(^_^;)

誰か理屈を説明してほしいところです。


今回の日本ダービーに出走するディープインパクト産駒の4頭を見ると…

アルアインは母方にヒズマジェスティを持っているので皐月賞向きのタイプ(ていうか皐月賞勝ったし)。
あとは毎日杯の前に池江師が『リダウツチョイスが出てきた』と語っていたサトノアーサーも、そのリダウツチョイスがヒズマジェスティ持ちなので……察してください。

一方、以前から僕がマカヒキやキズナとイメージを重ねているカデナは、アリシドンを持ちのダービー向き。
http://sfreak.blog24.fc2.com/blog-entry-1707.html

そして青葉賞を勝って一躍スター候補に躍り出たアドミラブルも、アリシドンをバッチリ持ったダービー向き。


それを踏まえ、最後は僕が3月のはじめにTwitterでつぶやいたことを掲載し、記事を締めたいと思います。





大切なお知らせ ⇒ コチラ

サンデーサイレンスのクロスの今後

笠シショーが力説するように、「2000mの絶対的なスピード」こそが時代を担い、時代を塗り替えてきたのであって、Halo(芝9.5FのG1勝ち)もNorthern Dancer(Kダービー)もNasrullah(チャンピオンS)も2000mベストの競走馬で、2000m基軸のスピードを伝えた大種牡馬なのです

Nasrullahは英ダービーで直線先頭に立ったものの3着、Northern DancerもサンデーサイレンスもKダービーとプリークネスは勝ったけれど12Fのベルモントは取りこぼした

そういう「2000mの絶対的なスピード」をクロスで受け継いだ馬が、2400mや3000mの大レースを勝ってきたのだという歴史の流れからみても、このサトノダイヤモンドの菊花賞勝利は、来る「サンデーサイレンスをクロスする時代」へのプロローグとなりうるものでしょう


先日、望田師匠がブログでまた素晴らしい名言を残しておられました。
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/d080b1a951005bd1023ea50546fc0e52?fm=rss


この記事を読んで……というわけではないのですが、この前ふと気になって調べたことがあって、それがちょっと面白い結果だったのでブログで書くことにします。


中央競馬に出走経験のある競走馬のうち、サンデーサイレンスのクロスを持つ競走馬は現在226頭。
今はまだそこまで多くはないですね。


主な活躍馬を見ると、重賞勝ち馬はトラスト(札幌2歳S)とノットフォーマル(フェアリーS)の2頭。
その他では、ダイシンサンダー(5勝)、ヨコギマック(4勝)、アドマイヤドバイ(4勝)あたりが頑張っています。

この5頭は全て「サンデーサイレンス系種牡馬の子ではない」競走馬です。


トラスト、ヨコギマック・・・スクリーンヒーロー(母父がSS)産駒
ダイシンサンダー、アドマイヤドバイ・・・アドマイヤムーン(母父がSS)産駒
ノットフォーマル・・・ヴァーミリアン(母父がSS)産駒


試しに「父がSS系種牡馬」と「それ以外のSS持ち種牡馬」とで、POG成績データを調べてみました。

POG期間データ 頭数 勝ち上がり 芝成績 ダート成績
連対率 1走当 連対率 1走当
父がSS系種牡馬
SSのクロス持ち
105 6 6 11.4 3.3 % 36 万円 7.2 % 42 万円
それ以外のSS持ち種牡馬
SSのクロス持ち
121 16 6 18.9 11.1 % 100 万円 7.9 % 43 万円


こんな感じで、父SS系種牡馬の方が非常に厳しい成績となっています。
ちなみにSS系種牡馬の方でPOG期間内に2勝したのは、いまのところバルダッサーレ(父アンライバルド、母父フジキセキ)だけでした。


ただここまで書いといてアレですが、頭数が決して多くはないのでデータの信頼性はあってないようなものでしょう。
しかも今はSSクロス自体の濃度もキツく、「良い塩梅」で効いてないことが多いですしね。

いつもの僕なら「SSクロスは、SS系ではない種牡馬を狙いましょう!」とか書きそうなところですが、今の傾向は近い将来すぐに覆されそうな感じがします。
その時に土下座したくないのでそこまで言うのはやめときますね(笑)


SS系種牡馬初の重賞馬が誰の子で、どんな馬なのか。
これからSSのクロスがどういう影響を及ぼしていくのか。

今後の変遷が楽しみですね~、というお話でした(^^)




POGに役立つ血統同人誌 ⇒ コチラ

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