やれなかった・やらなかった・どっちだろう

笠雄二郎氏、栗山求氏、望田潤氏の配合論をベースに、POG向きの血統論を考察しています。

Entries

サトノクラウン考察 ~三芸に秀でた馬~

サトノクラウンの母ジョコンダ2は、「ロッシーニ≒ヴェットーリ」1×2という強烈なニアリークロスを抱えるお母さんです。
http://pednet.k-ba.com/cgi-bin/ped/match.pl?fdata=56822&mdata=18991

リンク先のPed Netで目視出来るクロス(ミスタープロスペクター、サーアイヴァー、ノーザンダンサー、プリンスキロ)の以外にも、サーアイヴァー≒ホープスプリングスエターナル、サーアイヴァー≒ヘイロー、バックパサー≒フレーミングページ、リボーなど、様々な血脈が脈絡する仕掛けとなっています。
ロッシーニ≒ヴェットーリという組み合わせは、どちらも軽快さに秀でたスピード血統同士である上、脈絡する血脈も上質なものばかり。

ジョコンダ2は、母としてすでに英スプリントG1・チヴァリーパークS勝ちのライトニングパール、皐月賞有力候補のサトノクラウンという2頭の大物を生んでいます。
その優れた繁殖能力の根源は間違いなく「ロッシーニ≒ヴェットーリ」であり、クロスの存在感の強さを考えると、今後も安定して高い素質を子に授けてくれるはずです。
今後も注目しておきたいお母さんですね。


さてサトノクラウンの配合をもう少し詳しく見てみましょう。

サトノクラウンはジョコンダ2に対してマルジューを合わせて誕生しました。
それによってサトノクラウンは、「ラストタイクーン≒タッチオブグレイトネス≒エアディスティング」2×3・4というニアリークロスが発生しています。

タッチオブグレイトネスとエアディスティングは、それぞれロッシーニとヴェットーリの母なんですよね。
つまりジョコンダ2最大の長所であった「ロッシーニ≒ヴェットーリ」の仕掛け(の一部)を更に継続強化しているのです。
しかも仕掛けの内容が「ノーザンダンサー、ナスルーラ≒ロイヤルチャージャー、プリンスキロ、メノウ≒アテニア」の脈絡ですから、極めて根源的かつ柔軟性の高い体質を引き出してくれています。

優雅に切れて快勝したサトノクラウンのデビュー戦は、まさしくラストタイクーン≒タッチオブグレイトネス≒エアディスティングによるもの。
両親の“ナスキロ”ベースの資質がしっかりと受け継がれた時点で、この馬の将来性は明るいものだったと言えるでしょう。


しかし驚いたのは2戦目の東スポ杯。
ナスキロ的なしなやかさに長けている馬だけに、重賞でもそれなりに戦えるだろうとは想像していましたが、実際の走りは僕が想像していたものとは全く違うものだったのです。

直線で前が窮屈になり、スムーズに追い出すことが出来ない中、ようやく前が開いた残り100mから瞬時に加速し、あっという間にアヴニールマルシェを捕らえてしまいました。
ナスキロ的な資質は言い換えれば“緩い”体質でもありますから、今回見せた俊敏さをナスキロで表現するのにはやや違和感があります。
このスピードを司っているのは、おそらく母ジョコンダ2が抱える「サーアイヴァー≒ヘイロー≒レッドゴッド」4×4・5・6によるものでしょう。

サンデーサイレンス産駒でヘイローをクロスした馬が内回りコースで好走しやすいように、ヘイローという資質は、軽さ・機敏さに優れた血脈で、器用な立ち回りを可能にさせる“忍者的”な存在といえます。
サトノクラウンはサンデーサイレンスを持たないものの、“ヘイロー”を絡めた資質を母から受け継いだことで、急な加速にも対応してみせました。

ナスキロ資質以外に秘められた別の源泉の存在が見つかったことにより、この馬のスピードがより盤石なものであると証明されたのです。


ですが、それ以上に驚いたのが3戦目の弥生賞。
今回は距離延長の上、直線に急坂が待ち構える中山競馬場。
更に当日は雨の影響で稍重馬場ということで、サトノクラウンにとってはややタフだろうと感じていました。

しかしこの厳しい条件下により、「ラストタイクーン≒タッチオブグレイトネス≒エアディスティング」なしなやかさ、そして「サーアイヴァー≒ヘイロー≒レッドゴッド」の俊敏さではない、もう1つの源泉が明らかになったのです。

それが「ウェルシュフレイム×パト」による重厚なパワー。

ウェルシュフレイムはハイペリオン5・6×3、サンインロー6・6×6、ドナテッロ5×3のクロス持ち。
パトはコートマーシャル≒アバーナント4・4×4に、ハイペリオン≒オールムーンシャイン6×5。
どちらもスタミナに富んだ血脈ですが、両者を組み合わせることで、ウェルシュパジャント≒ハイトップ(テューダーメロディ≒ダーリンドゥ、コートマーシャルが共通)を中心に硬質な血脈が増幅されています。

この資質は、ナスキロ的なしなやかさに芯を通して切れ味を加えたり、ヘイロー的俊敏さをより機敏にするなどの効果もあるため、新馬&東スポ杯のスピードを見ていて、「ウェルシュフレイム×パト」のパワーもそれなりに伝わっているんだろうなという実感はありました。
しかし今回のタフな状況で、いかにもこういう馬場に強そうな配合のブライトエンブレムが躍動している中、その更に前を駆け抜ける程のパワーがサトノクラウンに秘められているとまでは全く想像していませんでした。


サトノクラウンが優れた馬であることはわかっていましたが、これまでは優れたスピード馬としての話。
ですが弥生賞の走りをみて印象がガラッと代わりました。
しなやかさ、俊敏さ、力強さの三芸に秀でた走りは、見ていて本当にワクワクさせてくれます。

簡単に勝てるほどG1の舞台は甘くはないのはわかっていますが、里見オーナー初のG1制覇という、POG界の特大サプライズを期待せずにはいられません。

スポンサーサイト

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

Menu

ブログランキング

にほんブログ村 競馬ブログ POGへにほんブログ村 競馬ブログ 血統理論へ

FC2カウンター

『配合パズルでアタリはわかる』シリーズ

くりがしら

最新記事

今年の指名馬

<メジャーグループ>
 1.レピアーウィット
 2.サナコ
 3.アドマイヤアルバ
 4.
 5.
 6.
 7.
 8.
 9.
10.

<マイナーグループ>
 1.カシアス
 2.
 3.
 4.
 5.
 6.
 7.
 8.
 9.
10.